学部入学後に学べること
本コースでは、教育理念に基づいて魅力的なカリキュラム(教育プログラム)を用意しています。具体的な教育方法は次の3つに集約されます。
- 既存の1学科では対応困難な、学科横断的教育内容
- コアとして機械・電気・情報工学のいずれか、あるいは複数の専門分野の教育
- Project Based Learning(PBL)の継続的実施
低学年では、主体的な学習ができる人材養成のための一環として「ものづくり」の体験教育を実現し、高学年においては協働開発能力育成のためにグループによる開発実践教育を行っていきます。
メカトロニクスコースの教育課程編成・実施方針(カリキュラムポリシー)
専門知識・スキルは、それぞれ以下のカリキュラムポリシーによって学びます。
- 基本的科目(数学・物理学)および、三分野の知識・技能を学ぶための教育を実施する。
- 初年度から三分野を横断するための教育を実施する。
- コア技術として、専門的な知識・技能を学ぶための教育を実施する。
- 思考力・判断力・表現力を身につけるための教育を実施する。
- 自らが主体となって協働的に学ぶための教育を実施する。
- 自らが主体となって協働的に学ぶためにアクティブ・ラーニングを導入する。
履修モデル
メカトロニクスコースでは、機械工学・電気工学・情報工学の3つの分野に関わる授業を提供しています。これらの分野を横断的に学ぶことで、例えば人工知能を搭載したハードウェア(ロボット、家電、自動車等)の設計開発のための知識を獲得することができます。

以下の表は本学科で学べる科目一覧です。本学科(学部)に入学した学生は、基礎科目から順に学び、学年進行に応じて専門科目の比率が高くなっていきます。2年次からは、機械・電気・情報の各分野の専門科目が増えていきます。
科目数は一見多そうですが、本学科では、卒業までに、3分野のうちどの分野を主たる専攻としたのかを選択します。例えば、機械分野を主専攻とした場合は、機械分野の専門科目をすべて単位を習得する必要がありますが、電気・情報分野の科目をすべて習得する必要はありません。しかしながら、本学科の趣旨はあくまでも、3分野を横断的に学んだメカトロニクス人材の育成と輩出です。1分野だけでは満足せず、すべての分野をまんべんなく学習することが望ましいと考えています。本コースは、山梨大学工学部の中で、唯一の分野横断学習ができる学科となっています。
なお、本コースに所属するすべての学生は、学部3年次進級時に、どの専門分野を主たる専門とするのかの選択を行います。入学して1〜2年の間に3つの専門分野を学ぶことによって自分に合った学問領域を選ぶことができます。
履修 時期 | 分野共通 | 専門分野 | |||
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基礎教育科目 | 専門科目 | 機械分野 | 電気分野 | 情報分野 | |
1年次 前期 | 基礎ゼミ | Pythonプログラミング | |||
線形代数学I | デザイン基礎 | ||||
微分積分学I | 機械工学概論 | ||||
基礎物理学(力学) | |||||
基礎化学 | |||||
1年次 後期 | 線形代数学II | 電気の基礎 | |||
微分積分学II | C言語プログラミング | ||||
微分方程式 | |||||
統計処理入門 | |||||
基礎物理学(波動・光・熱) | |||||
基礎物理学(電磁気学) | |||||
2年次 前期 | メカトロニクス製図 | 材料と力学I | 計測とセンサ | 組込みプログラミングI | |
物理学実験 | 機械加工学 | デジタル回路I | 組込みプログラミングI演習 | ||
メカトロニクス実習(機械) | |||||
解析学 | |||||
基礎情報理論 | |||||
データエンジニアリング基礎 | |||||
AI基礎 | |||||
2年次 後期 | メカトロニクス実習(電気) | 材料と力学II | デジタル回路II | ハードウェア設計演習 | |
コミュニケーション | 機械要素I | アナログ回路I | 組込みプログラミングII | ||
技術者倫理 | |||||
3年次 前期 | メカトロニクス実験I | 運動の力学I | アナログ回路II | 組込みソフトウェア構成法 | |
メカトロニクス実習(情報) | 運動の力学I演習 | システム設計 | 組込み設計 | ||
マルチメディア工学 | 機械要素II | ||||
システム制御工学 | |||||
システム制御工学演習 | |||||
メカトロニクス演習I | |||||
PBLものづくり実践ゼミ1 | |||||
3年次 後期 | メカトロニクス実験II | 流れの科学 | 信号とシステム | コンピュータ制御 | |
デバイス工学 | 信号とシステム演習 | 組込みアーキテクチャ | |||
メカトロニクス演習II | |||||
数値計算 | |||||
運動の力学II | |||||
PBLものづくり実践2 | |||||
4年次 前・後期 | 品質管理概論 | ||||
工学科研修I・II | |||||
工学科卒業研究I・II |






特別教育プログラム
メカトロニクスコースでは、意欲的な学生の皆さんに向けて、特別教育プログラムを開設しています。本プログラムは、通常の専門教育に加えて、さらなる高みを目指す学生を支援する制度です。
特別教育プログラムの特長
- 大学院科目の先取り履修
- 学部在学中から大学院の専門科目を履修することができます。
- 早期から高度な専門知識を習得し、大学院進学後の研究活動をスムーズに開始できます。
- 多彩な学びのチャンス
- 先取り履修によって生まれる時間的余裕を活用し、長期インターンシップや海外留学など、様々な学びの機会にチャレンジできます。
- 多様な経験を通じて、グローバルな視野と適応力を身につけることができます。
- 先端研究への参画
- PBL(課題解決型学習)、学会発表、論文投稿など、各専門分野の最先端に触れる機会が豊富に用意されています。
- キャリアアップへの近道
- プログラム修了者には、特別教育プログラム認定証が授与されます。
- 認定証は、高度な専門性と旺盛な学習意欲の証明となり、大学院進学や就職活動において大きなアドバンテージとなります。
メカトロニクスコースの特別教育プログラム
メカトロニクスコースでは、特別教育プログラムとして「ロボティクス特別教育プログラム」を提供しています。本プログラムでは、以下の3つのサブプログラムを通じて、ロボティクス分野の最先端知識と技術を習得できます。
・AIロボティクス:人工知能とロボティクスの融合領域を学び、知能ロボットの設計・開発について学びます。
・スマート社会:IoTやビッグデータ、ロボティクスを活用した次世代型社会システムについて学びます。
・精密工学:ロボットの機構設計、制御、センシングなど、ロボット工学の基盤となる精密工学の知識を深めます。
特別教育プログラムは、皆さんの「もっと学びたい」という熱意に応える制度です。将来の工学界を担うリーダーとして羽ばたくために、ぜひこのチャンスを活用してください。